観照空蓮房「写真少年が見たもの」

My base
Photographic artists in 1970’s from Kurenboh collection
2009年9月30日~12月5日


1960年生れの私にとって1970年代というのは写真少年創成期であった。小学生で見た土門拳、木村伊兵衛から始まり、中学生でカメラを手にし、高校卒業渡米する迄の期間、自己形成成長期でありおぼしき表現からそれなりに確たる自分を信じていく多感な過程である。そんな時代に私は何を見ていたのか。60年代の熱き余韻も残り、経済成長が伸びる中、高揚と不安がひしめき合っていた。カメラ雑誌に展覧会巡り、ラジカルな文化の装いが少年を浮き浮きさせた。写真は不良になる為の道具だったのかもしれない。またそれは、佛に会う予感への手立てだったのかもしれない。
今回は当時、少年が見ていた作家の作品群をあらためて観照するものである。/空蓮房 谷口昌良


森山大道  東松照明  北井一夫  植田正治  森永純  深瀬昌久
荒木経惟  土田ヒロミ  石内都  須田一政  川田喜久治
大辻清司  山崎博 他